歯周病にかかると、歯ぐきが赤く腫れる、歯ぐきに違和感を感じる、ブラッシングをすると歯ぐきから出血するなどの症状が出てくるものですが、その症状が、同じように継続するものではないということをご存じでしたか?
実は、歯周病は、症状が急速に進行する「活動期」と、ほとんど進行しない「静止期」を繰り返して、段階的に進行していくのです。
症状がなくなっても、治っていません!
歯ぐきが腫れぼったい!これって歯周病?・・・【活動期】
ストレスや体調不良などで、体の抵抗力が弱まっている時には、歯周病菌が活発に活動して症状が進行するので、歯周病を自覚しやすい時期でもあります。活動期には、急性の炎症と歯周組織が破壊されることで歯周ポケットはさらに深くなり、歯ぐきの炎症も、歯を支える歯槽骨の吸収も進みます。気になる症状がある方は早めに歯科医院でみてもらいましょう。
また、末期になると、歯ぐきは赤紫色に腫れ上がり、膿が出たり、口臭もさらに強くなります。歯槽骨の吸収も進むので、気がついたら歯がグラグラ!ということも。
症状がなくなった!歯周病が治った?・・・【静止期】
反対に、体の抵抗力が高い時は歯周病の進行は一時的にゆっくりになります。症状がなくなると、「治ったかな?」と勘違いしがちですが、決して治ったわけではありません。体の抵抗力が落ちた時に歯周病菌は活発に活動し、再度、症状は進行します。歯周病は活動期と静止期を繰り返して、歯を支える歯槽骨などを蝕んでいくのです。
痛みをともなわずにゆっくりと進行し、最終的には歯を失う歯周病。現在、自覚する症状がないという方も、定期的に歯科医院でチェックしてもらうことをおすすめします。早めのケアで、一本でも多く自分の歯を残していきたいですね!
私って歯周病になりやすい!?
歯を支えている骨を溶かしてしまう病気「歯周病」ですが、歯周病になりやすい人とはいるのでしょうか?そもそも、歯周病のリスクを左右する大きな要因は、お口の中の衛生状態はもちろん、体の疾患や普段の生活習慣です。その中で悪い要因をたくさん抱えている方ほど歯周病になりやすいといえます。
では、具体的にはどんな人が歯周病になるリスクが高いのでしょう?
タバコやストレス・・・その生活習慣には危険がいっぱい!
①お口の中には歯周病菌がいっぱい!!
「お酒を飲んだまま寝てしまった」「歯みがきする時間がなくて」・・・など、ブラッシングが不十分で歯垢がたまり、そこに歯周病菌が住み着き増殖・・・。この生活習慣ではもちろん歯周病は進行します。
②体の免疫力が落ちていると歯周病も悪化!
免疫力がダウンしている時は風邪などもひきやすくなりますね。歯周病も同様です。特に糖尿病の人は要注意!糖尿病患者さんは、体の抵抗力が低下し、お口の細菌を洗い流す唾液の分泌量も減少しているので歯周病が悪化してしまいます!
③仕事、人間関係、経済的なこと・・・ストレスいっぱいは赤信号!!
仕事に追われたり睡眠不足が続いたりすると、歯ぐきが腫れたり出血することがあります。極度のストレスは体を守る免疫力を低下させ、様々な病気を引き起こす原因に。スポーツや趣味でストレスと上手く付き合いましょう。
④百害あって一利なし!たばこの害は甚大!!
喫煙をすると歯肉の血管は収縮し、酸素や栄養が歯肉に十分供給されなくなります。歯周病菌と戦う白血球の機能も低下するので、歯周病も悪化!タバコを吸う人は、吸わない人に比べて3倍も歯周病にかかりやすいのだそうですよ!!
生活習慣を見直すことでリスクを小さくできる歯周病。みなさんの生活もぜひチェックしてみてくださいね。