歯周病が進むと歯を支えるあごの骨(歯槽骨)が溶けてきますが、害はそれだけはありません。歯ぐきが下がり、本来見えるはずのない歯の根元の部分が露出してきます(根面露出)。その根面露出による害を詳しくお話ししていきます!
染みる!虫歯にもなりやすい!
★見た目が悪い…歯の根元が露出すると、歯が長くなったように見えてしまいます。
★知覚過敏が起きやすくなる…冷たいものや熱いものがしみやすくなります。
★虫歯になりやすい…根本から虫歯になってしまうことが!
歯を構成する組織のひとつである象牙質は痛みを感じますが、歯ぐきの上に露出している部分では、エナメル質に覆われているため、痛みを感じることはありません。しかし、歯ぐきが下り露出してしまった歯根部はエナメル質に覆われていないので、刺激が神経に伝わりやすく、知覚過敏が生じやすくなるのです。
また、エナメル質に覆われていないことで、虫歯になりやすいという害も。象牙質はエナメル質より溶けやすいので、虫歯になりやすく、歯の根の周りをぐるりと虫歯にしてしまうこともあるのです。そんなトラブルを起こさないためには、まずは、歯ぐきが下がる一因である歯周病を予防することが大切です!
歯周病を放置しているとダメな理由!
日本人の多くが罹患しているといわれる歯周病ですが、痛みなどの症状がなく進行するため、歯科医院に来る頃には、ずいぶん悪化してしまっていることが多い病気です。
また、歯ぐきの腫れや出血に気がついても、特に強い痛みがないために、ついつい放置してしまいがち。
でも、歯周病を放置していると、こんなに重大なデメリットがあるのです!
好物を食べることができない!口臭が悪化!
大切な自分の歯を失ってしまいます!
歯周病が悪化すると、歯周病菌があごの骨を溶かし、歯がグラグラになり、最終的には歯が抜けてしまいます。歯を失った場合、入れ歯や、ブリッジ、インプラント等の選択肢がありますが、治療法によっては、今までのように噛むことが難しくなり、好物が食べられない…なんて悲しい事態にも。
口臭がひどくなる
家族や友人に「お口が臭い」と言われたら、自信を持って楽しくおしゃべりすることもできませんね。周囲を不快な気分にする口臭の大きな原因となるのが歯周病。歯周病治療が口臭予防の近道です。
認知症になりやすくなる
歯周病が原因でモノをよく噛めなくなることで脳への刺激が減り、認知症になるリスクが高くなります。また、歯周病菌がアルツハイマー型認知症を悪化させるという動物実験の結果もあるそうです。
放置していると最終的に大きなツケが回ってくる歯周病。一刻も早く治療を始めて、お口も全身の健康も守っていきましょう!