痛みの少ない虫歯
従来の歯科医院に対する怖さや痛さといった印象は、現在では治療技術や機器の進歩などによってかなり軽減されてきました。
しかし患者様の中ではいまだに抵抗感があるのではないでしょうか。
こうした中でも、治療の痛みを経験せずにすむ方法が1つだけあります。
それは虫歯や歯周病にならないように徹底的に予防することです。
たとえ虫歯になりやすい体質の方でも、家での歯磨きとデンタルフロス、歯科医院での定期的な検診・治療によってリスクを減らせます。
歯科医院では、虫歯や歯周病の治療、義歯(入れ歯)や詰めもの・かぶせものの修理、抜歯など、お口と歯の健康を守っていくための治療及び予防治療を承っております。
歯に不具合や違和感を覚えた段階で歯科医院に行くのではなく、これからは歯を守るために歯科医院に来院いたしませんか。
次亜塩素酸水による安全な滅菌
当院では、薬品を一切使用していない殺菌消毒水である次亜塩素酸水を導入しています。
次亜塩素酸水の原料は食塩と精製水のみですので非常に安全な殺菌消臭水です。
次亜塩素水の主成分は人の体に備わっている成分で、白血球が細菌を殺す過程で主に作用しているのが、次亜塩素酸です。
その為、次亜塩素酸水はうがいでも使うことができ、10秒ゆすぐだけ菌を殺菌できます。
歯を削るのは最小限にする治療
これまでの治療では極小な虫歯であっても、虫歯の再発や銀歯の不具合を防止するために、虫歯を取り除いた後、健康な歯の部分も大きく削り取り穴が開いたところに銀歯を詰めていました。
しかし、健康な歯を削ることは大きなリスクがあり、虫歯治療による歯への大きなダメージが、二次的に虫歯を生んでしまう可能性もあります。
そこで当院では「虫歯になりやすい部分があれば、虫歯になる前に削って詰める」という取り組み方を否定します。
虫歯は脱灰(進行)と再石灰化(修復)を繰り返しながら進行していくという最新の研究結果から、再石灰化を促し虫歯の進行を最低限にとどめます。
また、最新の接着技術もこうした治療を可能にしました。
このような治療をする場合、虫歯になっている部分と健康な部分、さらに最石灰化によって自然な修復が望める部分を、しっかり見極めることが重要です。
当院には、その点で優れた機器と確かな治療技術を持った歯科医師がいます。
その力を活かし患者様の歯を守り、快適な毎日を過ごせるよう全力でサポートいたします。
虫歯の原因と進行について
虫歯の治療や予防を考える前に、虫歯の原因や進み方について勉強しましょう。
虫歯の原因は細菌
虫歯の主な原因は、口腔内に存在する細菌です。
これらの細菌の総称を一般的に「虫歯菌」といいます。
虫歯菌は、口の中に溜まった食べかすなどによる歯垢(プラーク)の中に潜んでいます。
歯垢がヌルヌル、ネバネバしているのは、虫歯菌が食べ物の糖質をエサにしてこうした物質を作りだしているからです。
虫歯菌は酸を出すことによって、歯のエナメル質やカルシウム、リンなどの成分を溶かし、歯に穴をあけ虫歯を作り出します。
虫歯の初段階では、唾液に含まれる成分によって歯の修復が見込まれます。
しかし、歯磨きを怠ったり、糖分を取り過ぎたりしていると、唾液による修復よりも虫歯の進行が進んでしまいます。
ある程度、虫歯が進行してしまうと、もう手遅れになります。
また、もともと口の中に虫歯菌の数が少ない人や、唾液の力が強い人は虫歯になりにくいとされているように、虫歯のできやすさは体質にも影響されます。
虫歯予防には、次の3点が重要です。
歯質の強度
- 歯質は個人差があり、生まれつき歯が丈夫で虫歯とは縁遠い人もいます。
しかし、工夫次第で歯質の強化は可能です。歯科医院の指導を受け再石灰化を促すフッ素を歯に塗れば、虫歯になりにくくなります。
また、唾液の分泌を促すために食べ物をよく噛むことも良いでしょう。
細菌の除去
- 歯磨きによる歯垢の除去は、口内虫歯菌を減らすことに繋がりますが、どんなに丁寧に歯磨きをしても、限界があります。
このため、歯科医院で歯垢や歯石を落としてもらい治療を受けることが大切です。
また、キシリトールやフッ素の利用は、虫歯菌の活動を抑えることができます。
間食を避ける
- 唾液によって歯が修復されるのは、食事の合間です。
しかし、間食によって糖分を摂取すると、歯の修復が遅れ、唾液の働きを虫歯菌の活動が上回ってしまいます。
なるべく甘いものを間食として食べることを控え、バランスのとれた規則正しい食生活を心がけましょう。
虫歯はどうやって悪化するのか?
虫歯はどうやって悪化するのか?
C0 初期の虫歯
歯菌は排出される酸によって表面上のエナメル質を溶かしていきます。 初期段階においては、歯の表面が白く濁ったり、溝が茶色く変色します。痛みを感じることはなく、自覚症状もありませし、唾液が歯を修復(再石灰化)することもできます。
C1 歯の表面の虫歯
歯の表面のエナメル質に虫歯ができることによって、歯の光沢がなくなり白っぽくザラザラとした状態になります。 この時点では、ほとんど痛みを感じることはないでしょう。虫歯は自身のケアでは歯垢を落としにくい歯と歯の間や奥歯の深い溝などから進行していきます。
C2 歯の内部まで進行した虫歯
歯の表面を覆うエナメル質の内側には、象牙質という部分が存在します。 虫歯がエナメル質を溶かし象牙質まで到達すると、虫歯になった部分が黒く変色し、温度による刺激を敏感に感じるようになります。早期の治療が大切です。
C3 神経まで進行した虫歯
象牙質の内側には神経や血管が集まっている歯髄と呼ばれる部分があります。 虫歯が進行して歯髄にまで達すると炎症が起き激痛を伴います。 この段階まで虫歯が進行すると、虫歯部分だけでなく、菌に侵された歯髄も取り除く必要があります。 治療には長期にわたり、歯へのダメージも大きくなるでしょう。
C4 歯の根の部分まで進行した虫歯
虫歯を取り除かないでいると、菌は歯の上の部分をほとんど溶かしてしまいます。 そして、さらに歯の根(歯根)へと進みます。 歯の神経はこの段階ではすでに死んでいることが多く、痛みもありません。 この場合、抜歯をしていただくことになります。
歯の根管治療
虫歯が進行すると、歯の根を治療しなくてはいけません。 歯の根には神経の通る「根管」がありますが、非常に複雑な構造で形状も個人差があるため、治療が困難です。 当院では、できるだけ少なく根管治療を行えるよう、適切な治療を心がけています。
虫歯予防
虫歯になるのを防ぐには、歯磨きなどセルフケアと歯科医院での専門的なケアの両方を怠らないようにすることです。 虫歯ケアの注意点について説明しましょう。
虫歯に侵食されにくい口と歯にする
甘い食べ物、飲み物を摂取し続けていくと、虫歯菌は酸を作り続け、唾液による修復が難しくなります。 そうなることを防ぐために「食後すぐに歯を磨く」「間食はなるべく控える」といった対策で、虫歯のない健康的な口内環境を整えるよう心がけましょう。
効果的な歯みがきのコツ
正しい歯みがきには、4つのコツがあります。 次の4つのポイントをもとに歯と歯茎を健康的に保つ歯磨きを行いましょう。
歯ブラシのヘッドはなるべく小さく
歯ブラシのヘッドは小回りの効き磨きやすい小型なものを選びましょう。 毛の硬さは普通のナイロン毛が良いでしょう。硬い毛は歯や歯肉を傷つける恐れがあります。歯肉炎で出血しているときや痛むときは、治るまではより毛が柔らかいものを使いましょう。
歯ブラシは鉛筆を持つように握り、力を抜く
歯ブラシでゴシゴシと歯を磨く人がいますが、その磨き方だと歯茎にダメージを与えかねません。また、力を入れて歯ブラシを歯に押し付けると、毛先が倒れるなど歯ブラシを良い状態に保てず、奥歯などの歯垢を落とし忘れのリスクも増えてしまうでしょう。歯ブラシは鉛筆を持つように軽くにぎり、毛先の立った状態で使うことを意識しましょう。
鏡で確認しながら磨く
歯磨きをするときに、鏡の前で歯の状態を確認することが大切です。歯並びや歯の大きさには個人差がありますが、鏡を見ながら歯磨きをすれば、歯ブラシがあたりにくい所や、唇に隠れて毛先が届かない場所などをチェックでき、より効果的な歯磨きができるでしょう。
細かく毛先を動かす
歯磨きをする際には、歯ブラシの毛先を小刻みに動かしましょう。左右に大きく歯ブラシを動かすと磨き残しが出てしまうので、歯を1本ずつ磨くようなイメージで、毛先を横に細かく往復させながら歯垢を落としましょう。
フッ素を使った歯磨きによる自宅ケア
虫歯予防において基本となるものは歯みがきです。
しかし、歯ブラシを使った歯磨きだけでは限界があります。
そのため、歯磨きのときには歯を強化するフッ素配合の歯磨き粉を使い、デンタルフロスや歯間ブラシによって歯の隙間の汚れを落し、徹底的にケアを行いましょう。
歯科での定期的な健診
歯ブラシとデンタルフロスなどを使ったとしても、歯垢を完全に除去できるわけではありません。
歯科医院での専門的で高水準なケアを受けることで、磨き残しや歯石の蓄積などによる虫歯や歯周病を予防します。
初段階の虫歯は唾液の力で直すことができ、歯科医院に行けば簡単に治療することができます。
しかし、悪化してしまうと後戻りするのが難しく、最後には歯根だけになるといずれ歯を失ってしまいます。
歯を長持ちさせるには日ごろのケアと早期の発見と治療が重要です。
私たちは、地域社会に貢献するために治療に邁進いたします。